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       日本社会に光明をもたらす斬新な改革を実行できる指導者が待望される。



- 日本国の社会保障制度の問題点 -



 日本国の社会保障制度は、1961年に実現した国民皆医療保険(国保・健保・共済)と国民皆年金保険(国民・厚生 ・共済) によって、国民の生活の安定と福祉の向上に重要な役割を果たしてきました。 しかし、2007年の現在、この 社会保障制度は崩壊しつつあると言えます。その原因は、
(1)少子・高齢化社会の到来によって保険料の負担者が減る一方で受給者が増大していること。 (2)グローバル化社会の到来によって今や世界は一国経済のよう に度量衡が統一され、香港市場発の株安が全世界の金融市場を一巡するような相互関係体質になっているため、 国保料等の負担額が国内的に見て妥当か否かということではなく、国際的に見て、日本経済の競争力を維持 する上で妥当か否かということが問われるようになってきたこと。 (3)政府負債残高が1000兆円以上になっており、現状を打開し刷新しうる新財政政策を打ち出さない限り、社会保障制度にかける財政負担には限りがあること。 (4)日本経済が1960〜1980年代のような高度成長期を脱し、デフレ型の低成長期に移行したこと。 (5)定職を持たないフリーター・ニート層の増大や家族意識の希薄化に 見られるように、国の社会保障制度に不従順な、別のライフスタイルや価値観を持つ国民が増えていること。 (6)医療や年金などの社会保険制度が自営業・会社員・公務員という職域によって差別されていることにあります。(詳細は、後段にて述べます)  公的年金制度の一元化を早急に行う必要があります。 なお、(3)の財政赤字に関連しては、1961年に約2500億円であった国の社会保障費が、36年後 の1997年には約14兆6000億円へと、約60倍にも達しています。  また、国民医療費は毎年増加を続け、1999年には初めて30兆円を越え、国民所得に対する割合も8%に達しま した。 なかでも老人医療費は、毎年約9%前後の伸びを示しており、近年の医療費増加の主要な要因となって います。 1人当たりの診療費を見ても、老人は若人の5倍となっています。 崩壊の危機に瀕している社会保障制度(医療・年金・老人介護)は、 追い討ちをかけられるかのごとく、2007年になってからは、社保庁と市町村の職員(=官公労の自治労職員)による5000万件以上の年金記録の紛失問題やら総額約3億4300万円以上にのぼる年金保険料等の横領が発覚したこと。 また、病院による 診療報酬の不正請求(大阪府の安田病院による20億円など) が後を絶たないこと。 さらに、「失業して所得が減ると、かえって保険料が増える」(高所得者が多い健保から、低所得者が多い国保に移るため) という異常事態及び国保料未納を理由とした国保の取り上げ問題こそが一番重大な社会保障制度の崩壊現象です。  そもそも、国民皆医療保険とは、経済的理由で医療を受けられない人をなくすため、国民全体で医療費を応能 負担する制度です。 従って、その給付財源は、国が全国民共通の基準で徴収(=全国民が同一の基準で拠出) し、各保険者に配分されなければなりません。 また、医療費の自己負担はできるだけ少なくしなければ、「自己負担を限定する」という医療保険の目的と整合しません。 ところが、現行の医療保険制度は、保険料徴収が日本全国単位ではなく、各保険者個人単位となっているため、低所得者が多い国保に過大な自己負担をさせています。 諸外国と比べた場合、日本の自己負担割合(基本3割)は極めて高く、医療保険の目的である「経済的理由で医療を受けられない人をなくす」に反している非人道的な現状にあります。  これらの社会保障制度の問題は、「社会の貧富の二極化」という大それた社会現象から起きている問題ではなく、「国民全体で医療費を応能負担し、自己負担を限定する」という目的と整合するように社会保障制度 を一元化することによって解決できます。 つまり、給付財源を国で一元的に徴収する(保険者間で財政の イコールフッティングをおこない、自営業・会社員・公務員という職域による差別を解消する)だけで、 経済的困窮から医療を受けられない人を助けることができます。 深刻に見える問題ですが、この解決策は意外に簡単な社会保障制度の一元化にあります。 詳しくは、年金科学研究会編『社会保険の構造 改革-年金・医療・介護の一元化-』をご覧下さい。 さらに、国債発行と根本的に異なる政府紙幣発行に基づく実質的な無税国家の実現など、斬新な国家構想と合わせた社会保障制度と労働雇用の改革を実行すれば、素晴らしい日本社会が誕生することでしょう。

(09/11/07)